内向型とは?内気や人見知り、SADとの違いについて

今回は、「内向型」とはなんぞや??という記事になります。
世間では、内向型、内気、人見知りなど、様々な表現があるとは思いますが、それぞれ違いがあるのをご存知だったでしょうか?
よく、他者へ自分を紹介する際に、「私って人見知りだから…」あるいは「私って内気だから‥‥」と表現することがあると思います。
特にSADの方は、これと似た内容を説明するのではないでしょうか。
でも、「私って内向型だから…」って説明する方は少ないと思います。
まぁ内向型っていう意味を知っている方が少ないのも、言葉を使わない要因のひとつだと思います。
リアルで頻回な使い分けはしないかもしれませんが、自分の症状を職場の面接で話すときなどには重宝しますよ。
内向型が当てはまる方は、SADだから…内気だから…とか、
人見知りだから…って言うよりも、「内向型の性格なので、脇見せず黙々と仕事を行い、誰よりも素早く作業を終了させることができます!!」
な~んてポジティブに表現することも可能ですよ。
そんな内向型について、内気や人見知り、SADとの違いも交えながらご説明していきたいと思います。
内向型・内気・人見知り・SADの違いについて
goo辞書には、内気や人見知りについて以下のように書かれています。
・うち‐き【内気】
気が弱く、人前では、はきはきしない性格。また、そのさま。「内気な人」
・ひと‐みしり【人見知り】
子供などが、知らない人を見て、恥ずかしがったり嫌ったりすること。「人見知りして泣く子」
※引用:goo辞書,https://dictionary.goo.ne.jp/
内向型に関してですが、具体的に辞書には書かれていませんでした。
「内向型 意味」で調べた際に、上位に表示されるHPを見てみると
”意識が内側に向かうタイプ”だとか
”自分の感情や感覚などに意識が向くタイプ”
といったような表現で説明されている様子です。でもそれって内気とどう違うの?
とも私は思いますけどね。
調べてみて、一言での説明は難しいのかなと思いました。
そのため、色々な文献やHP、YouTubeなどを観て理解した私のまとめをご紹介しますね。
内向型を具体的に説明すると
内向型については多くの先生が書籍などを出されていますが、特に気になった3人の方の見解に対してお伝えしていきたいと思います。
内向型という言葉自体が最近聞かれるようになってきた気がします。
私も勉強してみた今でも、内気だから、内向型だからなんなの?
という想いです。
正直まだしっくりこない部分もあるので、皆さんと一緒に勉強していけたらいいなと思います。
内向型について ~スーザンケインさんの場合~
スーザンケインさんという方が内向型についてこんな風に説明してくれています。
”喋るよりも他人の話を聞き、パーティで騒ぐよりも一人で読書をし、自分を誇示するよりも研究にいそしむことを好む人のこと”
※引用:スーザン・ケイン,内向型人間の時代 社会を変える静かな人の力,講談社
”内気とは、社会的に判断されることを恐れることであり、内向型とは、社会的なものも含め刺激に対してどう反応するかということ”
※引用:以下YouTubeより抜粋
ふむふむ。。ちなみにこの動画はとても勉強になります。
20分くらいあり、日本語訳されています。倍速のスピードで観るのがお勧めですよ。
ちなみに、私は喋るよりも人の話を聞きたいですが、パーティでは騒ぎたいですし、研究して成果を出せば自分を誇示したい気持ちもあります。
内向型の違いですが、「社会的なものも含め刺激に対してどう反応するか」
…う~ん難しい。
つまりは、すべての事柄に対してどんな反応をするか?
たくさんの刺激が必要なのか、それとも少しの刺激でいいのか。ということでしょうか。
少しの刺激で充実感や不安感を覚える方であれば、多くの方は内向型。
たくさんの刺激が欲しい人は、多くの方は外向型。
という意味だと説明されているように理解しました。
内向型について ~本多信一さんの場合~
次に、本多信一さんという方はこのように説明してくれています。
・「動作や感情などすべてにおいて”遅い”」「大人になるのが遅い」「適応するのが遅い」
そのため、遅い成長に焦らず遅れて生きることを覚悟するべきだ。
・「内向型に”自信”という文字は辞書にはない」
客観的に見て、その方の立場や実力が相当なものでも、自信を持てない。
自分の今の現実と、そうありたい自分をいつも比べてしまうから。
そのため、理想の自分にはいつも決して到達することはない。
求めるのは無理なことである。
・「対立感覚が不幸感の源」
客観的にみて天国に近かろうが、本人の認識が地獄だと思っていれば、それは地獄には変わりない。しかし、考え方のバランスをとることは大切。
ふむふむふむ。。確かに確かに!!
私も、何に対しても自信がなくマイペースで、それでいて周囲と比較して、何かしら劣っている自分を卑屈に感じてしまう傾向にあります。
つまり内向型とは、天から授かった性格であるため、
スロウな考え方や自信のなさを受け入れるのは当然のことであるが、
物事のバランスを取ることも必要であると説明しています。
内向型について ~カミノユウキさんの場合~
次です!内向型プロデューサーのカミノユウキさんはこのように説明してくれています。
・内向型:自分の内側からエネルギーを得る。1人が好きで、話すより考えることが得意な人
・外向型:人と話したり、刺激的なことからエネルギーを得る。大人数でいることが好き、話すことが得意な人引用:内向型人間の教科書,https://kaminoy.com/
内向型と外向型の違いについてなんかは、スーザンケインさんと同じのようですね。
また、YouTubeではこのようにも説明してくれています。
簡単に一言でいうと、
・内向型:人と関わると疲れる人
・内気や人見知り:周りの目を気にする人
と表現していますよね。
動画では、内向型+内気の人もいることや、全部持ち合わせている人もいるから言葉として混同しやすいんだ、ということを説明してくれています。
以上3人の方の考え方についてご説明しました。
さて、内向型、内気、人見知りについてなんとなくイメージが湧いたでしょうか?
ですが、大事なSADに関しての違いをまだお話していなかったですよね。
SADとの違いは??心の放散痛で身体にも痛みが
SADに関しては皆様ご存知ですよね。ですが、改めて簡単に違いは?といわれると難しいように思いました。
特に内向型や内気は、SADととても似ている印象ですよね。
でもパッと思い浮かんだことがあります。
それは、精神的な支障だけでなく、身体的に支障がでているということです。
例えば、身体の各所の痛み、動作緩慢や不動(動けない)、嘔気や異常な動悸などなど。
私も、最初は落ち込んだり、陰気な気持ちになったりと、とにかく沈んでいました。でも、気分転換に市民プールに行ったり、ジムに行ったり、外食もしてましたよ。
そんな中、少しずつ腹部に痛みや、突然の熱発などの身体的症状が現れるようになってきたんです。
精神が限界を迎えて、身体の方にダメージが散ったのかな…
なんて、今更ですが思います。専門的にいうと放散痛に近い感じです。
心の放散痛で身体も痛いんだよなぁと考えていました。
精神の痛みだけでなく、身体の痛みも伴う方は、SADあるいは、〇〇障害になっている
と言っても間違いないと思います。
内向型・内気・人見知り・SADの治し方(慣らし方)
まず、それぞれの違いのまとめですが、
⚫内向型:
あらゆる刺激に対して反応が過敏であり、少しの刺激で反応してしまう。
人と関わると疲れることが多く、一人でいるほうが気が楽。
あらゆる事柄に対してペースが遅く、ゆっくりな対応になる。
常に理想の自分と比べるため、永遠に満足した自信がつくことがない。
対立感情が強く、周りと比べもっとこうあらなければという過剰な気持ちがある。
⚫内気:
人に嫌われたくないという気持ちと恥ずかしいという気持ちが強く、人前では自分の言動がとても弱いものになる。
⚫人見知り:
初めて会う相手に対して緊張したり、不安になったりする。
⚫SAD:
過剰な不安感、動悸やめまい息切れ、身体の痛みなどの様々な症状の出現。※
※SADについては、別記事をご参照くださいね
といったような違いがあることをご説明したと思います。
では、それぞれの解決法についてをご紹介します。
先ほどご紹介した3人の先生方も、解決方法を提案してくれていますので、
参考にしつつ、主観も交えていきたいと思います。
内気や人見知りの性格を治したい!
私のイメージですが、内気や人見知りは10代くらいの子どもさんや、まだ学生さんに使う言葉の印象です。
子どもが3歳くらいになり、人の識別がしっかりとできるようになると、人見知りしますよね。私の姪っ子もそうでした。
親の後ろに隠れてモジモジとしています。話しかけてもうなずくだけで、
お菓子をあげても、礼すら言いません。
でも、数時間一緒にいると、それが嘘のように元気いっぱい私を振り回すんですよね。
このことからわかるのが、人って最初は誰でも人見知りするんです。
そして、慣れてきて自我が芽生えると自分が内気なことに気づくのかもしれません。
根本的な性格の中に内気や人見知りがある方もいますが、それは治らないものではないんです。
交流の多さや過ごした時間が大切
人見知りな方や内気な方は、人に嫌われたくないと自分の気持ちを抑制してしまったり、緊張して想いをうまく言葉にできなかったりします。
特に学生時代はそれが顕著なことも多いです。
学生時代は、積極的な発言をしなくてもとりあえずそこにいられるからですね。
学年も自動的に上がっていきます。
いじめや不登校が問題視されることもありますが、周りにいる大人たちが助けてくれようとしますよね。
ですが、年齢を重ねていくとそうもいきません。即戦力として期待され、誰も助けてくれなかったり、教えてくれません。
よくいえば自由なのですが、失敗するとその責任は重く圧し掛かります。
そのため、社会に出るとそういった環境に慣れてきます。内気ではいられなくなる。という感じでしょうか。
人と過ごす時間や年齢とともに、人見知りや内気は自然と治る方も多いので、他者交流を意識してみるのがいいかもしれませんね。
内向型の性格を治したい!内向型は治らないからそのままでいい!?
内向型を治すためとして、例えば世間でよく言われているのは
・無理に話そうとしない
・自分のあるがままを受け入れる気持ちを持つ
・呼吸法や運動などで身体の緊張をほぐす
といったことですよね。
そして、先生方が指摘していることで私が腑に落ちなかった内向型の治し方は…
「内向型は治らないからそのままでいい」
ということです。
治らないから受け入れろって、そんなの私には不可能です。
治したいから、納得いかないから、苦しいから、辛いから、だから嫌なんですよね。
もちろん受け入れるのは必要なことです。それは間違いないと思います。
でも、受け入れて楽になるなんてことはわかりません。
たぶん、その瞬間楽かもしれないけど、何か感情が高ぶることがあれば、
また元に戻るだけです。じゃあどうするか…
内向型を治すためには、足掻け!!
私は、やはり足掻(あが)きたいです。足掻くのは嫌だからその都度悩むし、
悩んで苦しんで、今は内向的を受け入れようと思う瞬間もあるでしょう。
後悔したり、くよくよとして、ふてくされるでしょう。
でも、それでいいのではないかと思います。それがいいと。
先生方の一人は、こんなことを言っています。
内向型の人が一生をかけて挑戦しないといけないことは、意識の外交化を訓練すること。₁₎
外向的になれ!ではなく、外交的を意識しよう!!ということですね。
もちろん、今のあるがままを受け入れる自然流な考え方も間違ってはいませんが、
ほとんどの内向型人間は、社会という外向型が多い世界で生きていかなくてはいけません。
そのため、やはり受け入れて楽になるだけでは足りないです。
外交的になるトレーニングは諦めずに行うことが大切だと思います。
じゃあ具体的なトレーニング方法ってあるの?
って期待する方がほとんですよね。ですが、それは正直…場数踏むしかありません。
その瞬間の最大の努力を行い、それが失敗したにせよ、あなたが外交的になろうという意識を持って取り組んでいればそれでいいんだと思います。
今回のまとめ
今回は、内向型や内気、人見知りの違いを、SADとの違いもご説明しながらお話をしました。
なんとなく理解されたでしょうか?私も真に理解できているわけではないので、
もし、もっとこうではないかな!?というご意見などあれば教えてもらえると嬉しいです。
内向型やSADもそうですけど、「あるがままを受け入れる」という言葉は
とても素敵ですが、それだけではないと思います。だってそれで治るなら、皆様すでに治ってますよね。
受け入れるのも大切ですけど、受け入れてみてそれでもやっぱり辛ければ、
一緒に足掻いてみましょうね。
ここまで読んでいただいてありがとうございました。
◇引用・参考文献
1)本多信一(1984.2):内向型人間の生き方ー職業・生活・人間関係への対処法,(株)三交社
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